Browser Use CLI 2.0 がリリースされた。Playwright より速く、コストも半分。起動中の Chrome にそのまま接続できるこのツールは、AI エージェント時代のブラウザ自動化の本命になりそうだ。
Browser Use とは
Browser Use は、AI エージェントのためのブラウザ自動化フレームワーク。GitHub スター数は 85,000 超で、Python ベースのオープンソースプロジェクトだ。
従来の Playwright がセレクタベースで要素を特定するのに対し、Browser Use はページ上のインタラクティブな要素をインデックスで管理する。セレクタのメンテナンスが不要で、AI エージェントとの相性が良い。
CLI 2.0 の主な特徴
2026年3月22日にリリースされた CLI 2.0 では、以下の改善が入った。
処理速度 2 倍・コスト半減
バックグラウンドデーモンがブラウザをコマンド間で維持するため、コマンド実行あたりのレイテンシは約 50ms。毎回ブラウザを起動する Playwright と比べて圧倒的に速い。
起動中の Chrome に接続可能
3 つのブラウザモードをサポートする:
- マネージド Chromium: ヘッドレスで自動管理
- リアル Chrome: 既存のユーザープロファイル(Cookie、セッション)をそのまま利用
- クラウドブラウザ: Browser Use Cloud API 経由
リアル Chrome モードでは、ログイン済みのセッションをそのまま使える。API が提供されていないサービスでも、ブラウザを直接操作して自動化できる。
AI コーディングツールとの統合
Claude Code、Cursor など主要な AI コーディングツールから直接利用できる。ターミナルからブラウザを操作するワークフローがシームレスになった。
セットアップ
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なぜ CDP 直叩きが効くのか
Browser Use の高速性の鍵は、Chrome DevTools Protocol(CDP)を直接利用している点にある。
Playwright は CDP の上にさらに抽象レイヤーを重ねており、クロスブラウザ対応やセレクタエンジンのオーバーヘッドがある。一方、Browser Use は Chrome/Chromium に特化して CDP を直接叩くことで、余分なレイヤーを省いている。
さらに、ボット検出を回避するための仕組みも組み込まれている。Cloudflare Turnstile や hCaptcha などの CAPTCHA に対応する独自モデルも開発されており、自動化ツールがブロックされがちなサイトでも動作しやすい。
CLI の主要コマンド
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コマンド間でブラウザが維持されるため、対話的にブラウザを操作できる。
Playwright との使い分け
Playwright が不要になるわけではない。以下のように使い分けるのが現実的だ。
| 用途 | 推奨ツール |
|---|---|
| E2E テスト(CI/CD) | Playwright |
| クロスブラウザテスト | Playwright |
| AI エージェントの Web 操作 | Browser Use |
| API がないサービスの自動化 | Browser Use |
| ログイン済みセッションの再利用 | Browser Use |
まとめ
LLM に「Playwright で十分か?」と聞けば、訓練データの時点での知識で答える。新しいツールの体感パフォーマンスは、自分で動かして確かめるのが一番速い。
Browser Use CLI 2.0 は、AI エージェントがブラウザを操作する場面で Playwright に代わる有力な選択肢だ。特に「既存の Chrome セッションを使いたい」「API がないサービスを自動化したい」といったユースケースでは、試す価値がある。