テックコミュニケーション・コンサルタントのJim Prosser氏が、Claude Codeを使って36時間で個人用AIアシスタントシステムを構築した。「My chief of staff, Claude Code」と題されたこの取り組みは、非エンジニアがClaude Codeのサブエージェント機能を活用して日常業務を自動化した実践例として注目を集めている。
システムの全体像
Prosser氏が構築したのは、毎朝起床前に自動で業務の下準備を完了させるシステムだ。常時稼働のMac Studio上で2つの自動プロセスが夜間に実行され、朝6:15までに処理が完了する。
主な機能:
- メール自動トリアージ — 受信メールからアクション可能な項目を特定し、Todoistのタスクと重複チェック
- カレンダー管理 — Google Maps APIを使った実際の移動時間計算を含むスケジュール最適化
- 6つの並列AIエージェント — Claude Codeのサブエージェント機能で独立したワーカーを同時実行
「AM Sweep」ボタンの仕組み
Stream Deckの物理ボタンを押すと、6つの専門エージェントが並列で起動する:
- メール下書き作成(送信はしない、レビュー用の下書きのみ)
- Obsidianのクライアントファイル更新
- ミーティングのスケジュール調整
- 見込み客やトピックのバックグラウンドリサーチ
- タスクの分類とコンテキスト収集
各エージェントは独自のコンテキストウィンドウとスコープされたツールアクセスを持ち、互いに干渉せずに動作する。
タスク4色分類フレームワーク
Prosser氏は「dispatch, prep, yours, skip」の4段階でタスクを分類する:
| 色 | 分類 | 内容 |
|---|---|---|
| 🟢 緑 | Dispatch | AIが完全に処理 |
| 🟡 黄 | Prep | AIが80%完了、人間が仕上げ |
| 🔴 赤 | Yours | 人間の判断が必要としてフラグ |
| ⚪ 灰 | Skip | 理由付きで延期 |
重要なのは、判断に迷う場合は「Dispatch」ではなく「Prep」にデフォルトする設計だ。AIが勝手に完了させるのではなく、人間が最終判断する余地を常に残している。
人間とAIの境界線
このシステムの設計で最も重要な原則は「AIにやらせないことを決める」ことだ:
- メールは絶対に送信しない — 下書きのみ作成し、人間がレビューして送信
- 戦略的決定は人間が行う — 価格交渉、関係性に配慮が必要なコミュニケーションはAI対象外
- 不確実な場合はPrepにデフォルト — 自動処理より人間の関与を優先
Time Block機能
残タスクをカレンダーイベントに変換する機能も備えている:
- 各タスクの所要時間を推定してカレンダーに配置
- 用事を地理的にバッチ処理(近い場所の用事をまとめる)
- 自宅/オフィスの現在地と個人的な予定を考慮
コスト
| 項目 | 月額 |
|---|---|
| Claude Max | $100 |
| API追加コスト | $5〜10 |
| 合計 | 約$110 |
パートタイムのバーチャルアシスタント(月$400〜1,000)と比較すると、大幅なコスト削減になる。
GitHubリポジトリ
このシステムのコードは jimprosser/claude-code-cos として GitHub で公開されている。
まとめ
このシステムの本質は「AIに何をやらせるか」ではなく「AIに何をやらせないか」を設計することにある。毎朝30〜45分の作業時間を削減するだけでなく、「情報収集モード」ではなく「意思決定モード」で1日を始められるという認知負荷の軽減が最大の効果だという。非エンジニアでもClaude Codeのサブエージェント機能を使えば、ここまでの自動化が実現できる好例だ。