Google Antigravity × Claude Code × Gemini × Nano Banana — AI時代の開発環境レイアウト設計

KAWAI さん(@kawai_design)が、Google Antigravity 上で Claude Code を主役にした開発環境のレイアウトを公開し、大きな反響を呼んでいます。

ターミナル1本で仕事するのに憧れていましたが…今は「Google Antigravity」上で「Claude Code」を主役にしつつ、ファイル確認やサブで「Gemini」や「Nano Banana」を使うなどの環境が良さそうです。ターミナルだとディレクトリ構造とかファイルの中身を確認するのが大変。

https://x.com/kawai_design/status/2029194729850835141

420 いいね・22 RT を集めたこのポストが示すのは、「ターミナル原理主義」でも「IDE 至上主義」でもない、AI ツールを組み合わせた実用的なワークスペース設計です。

KAWAI さんのレイアウト構成

公開された画像から、4つのペインで構成されたレイアウトが確認できます。

┌──────────────────┬───────────────────────┬──────────────┐
│                  │                       │              │
│  フォルダと       │  ファイルの中身を確認    │  Antigravity │
│  ファイルを確認   │  (エディタ領域)        │  用チャット   │
│                  │                       │  (Agent)     │
│  エクスプローラー  │                       │              │
│                  ├───────────────────────┤  Gemini /    │
│                  │                       │  Claude      │
│                  │  Claude Code用        │  Opus 4.6    │
│                  │  ターミナル            │              │
│                  │                       │              │
└──────────────────┴───────────────────────┴──────────────┘
領域役割ツール
左サイドバーディレクトリ構造の確認Antigravity エクスプローラー
中央上ファイル内容の閲覧・編集Antigravity エディタ
中央下Claude Code の実行ターミナル(CLI)
右サイドバーAI チャット(質問・指示)Antigravity Agent パネル

Claude Code はターミナルで CLI として実行し、Antigravity の Agent パネルで Gemini や他のモデルを補助的に使う構成です。

Google Antigravity とは何か

Google Antigravity は、2025年11月に Gemini 3 と同時に発表されたエージェントファースト IDE です。

基本情報

項目内容
ベースVS Code のフォーク(Windsurf 経由)
発表2025年11月18日
料金無料(パブリックプレビュー)
対応OSWindows / macOS / Linux
対応モデルGemini 3.1 Pro, Gemini 3 Flash, Claude Sonnet 4.6, Claude Opus 4.6, GPT-OSS-120B

Google は 2025年7月に Windsurf の創業チームを雇用し、約24億ドルで技術ライセンスを取得しています。VS Code のフォークか、Windsurf のフォークかという議論はありますが、実質的には VS Code 互換の環境に Google のエージェント基盤を統合したものです。

2つの画面モード

Antigravity には2つの「顔」があります。

Editor View(エディタビュー)

従来の IDE に近い体験です。タブ補完、インラインコマンド、サイドパネルの AI エージェントが使えます。KAWAI さんのレイアウトはこちらのモードです。

Manager View(マネージャービュー)

エージェントファーストの画面です。「ツールの中にエージェントを埋め込む」のではなく、「エージェントの環境にツールとワークスペースを埋め込む」という逆転の発想です。

Editor View:                    Manager View:
┌──────────────────┐           ┌──────────────────┐
│  IDE             │           │  Agent Manager    │
│  ┌────────────┐  │           │                  │
│  │ AI Agent   │  │           │  ┌──┐ ┌──┐ ┌──┐│
│  │ (サイドパネル)│  │           │  │A1│ │A2│ │A3││
│  └────────────┘  │           │  └──┘ └──┘ └──┘│
│                  │           │  Inbox / Workspace│
└──────────────────┘           └──────────────────┘
  人間がコードを書き              エージェントが並列で
  AIがアシスト                   作業し、人間が監督

Manager View では、5つの異なるバグを5つのエージェントに同時に割り当てるといった並列作業が可能です。

Agent Manager の構成要素

要素役割
Inbox全会話を一覧で管理。エージェントにタスクを送ると自動的に追加される
Start Conversation新しいエージェントとの会話を開始
Workspaces複数のワークスペースとエージェントを管理。1ワークスペース=1エージェントが推奨
Artifacts計画書、スクリーンショット、録画で進捗を確認しフィードバック

なぜ「ターミナル1本」では足りないのか

KAWAI さんが「ターミナル1本」から離れた理由は明確です。

ターミナルの限界

課題詳細
ディレクトリ構造の把握treels では全体像が見えにくい
ファイル内容の確認catless では長いファイルの読みにくさがある
出力の視認性テキストベースの出力は、差分やエラーが見づらい
マルチタスク複数の作業を並行して確認するのが難しい

代替案の検討と結論

KAWAI さんは以下の選択肢を検討しています。

選択肢評価
ターミナルのカスタマイズ改善はできるが根本解決にならない
Ghostty高性能だがエディタの利便性には及ばない
デスクトップアプリ版 ClaudeCLI 版より速度が劣る
Antigravity 上のターミナルIDE の利便性 + CLI の速度 = 最適解

結論は「Claude Code は CLI で使うのが一番早いので、デスクトップアプリではなく Antigravity 上のターミナルで使う」です。

Ghostty という選択肢

KAWAI さんが検討した Ghostty は、Mitchell Hashimoto(Vagrant、Terraform、HashiCorp の創業者)が Zig で開発したターミナルエミュレータです。

特徴内容
開発者Mitchell Hashimoto
言語Zig
macOS ダウンロード週間約100万回
GPU アクセラレーションあり
メモリ消費Neovim: 50〜100MB/インスタンス vs Cursor: 3〜5GB

Claude Code との組み合わせで「10個の Claude インスタンスを同時実行しても CPU・メモリが安定」という報告もあります。ターミナル原理主義者にとっては依然として有力な選択肢です。

Claude Code の居場所: ターミナル vs IDE vs Antigravity

Claude Code をどこで動かすかは、開発者のスタイルによって異なります。

3つの選択肢

環境利点欠点
純粋ターミナル(Ghostty 等)最速・最軽量、10並列も可能ファイル確認が大変、出力が見にくい
VS Code 拡張機能GUI で直感的、エラー表示が視覚的CLI 版より若干遅い
AntigravityIDE + CLI + Agent パネル統合、マルチモデルGoogle エコシステムへの依存

Claude Code VS Code 拡張機能

2026年1月に一般公開された VS Code 拡張機能は、CLI の操作体験をエディタに融合しています。

  • ターミナル実行やスラッシュコマンドに対応
  • Use Terminal 設定で従来のターミナルベース表示に切り替え可能
  • CLI 版と拡張機能版のハイブリッド運用が可能

KAWAI さんのアプローチの特徴

KAWAI さんの構成が興味深いのは、Antigravity を「Gemini IDE」としてではなく「Claude Code のホスト環境」として使っている点です。

一般的な使い方:
  Antigravity → Gemini Agent が主役 → Editor View で補助

KAWAI さんの使い方:
  Antigravity → Claude Code (CLI) が主役 → Gemini/Nano Banana がサブ

Antigravity がマルチモデル対応(Claude Opus 4.6 含む)であることを活かし、IDE の利便性(エクスプローラー、エディタ)を享受しつつ、実際のコーディングは Claude Code CLI に任せるという構成です。

Nano Banana: 画像生成の補完

KAWAI さんが「サブ」として挙げている Nano Banana は、Google の画像生成モデル(正式名: Gemini Flash Image)です。

モデル特徴
Nano Banana(Gemini 2.5 Flash Image)高速・効率重視
Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)プロフェッショナル品質・高度な推論

Claude Code のスキルとして統合でき、テキスト指示から画像生成、既存画像の編集、スタイル転送、グリーンスクリーン透過などが可能です。Claude はテキスト・コード生成に優れるが画像生成はできないため、Nano Banana が補完する関係です。

まとめ

  • KAWAI さんのレイアウトは、Antigravity の4ペイン構成(エクスプローラー + エディタ + ターミナル + Agent パネル)で Claude Code CLI を主役に据えた実用的な構成
  • Google Antigravity は VS Code フォークのエージェントファースト IDE で、Editor View と Manager View の2モードを持ち、マルチモデル対応(Gemini / Claude / GPT)
  • 「ターミナル1本」の限界はディレクトリ把握・ファイル確認・出力視認性にあり、IDE の利便性と CLI の速度を両立する必要がある
  • Ghostty は Zig 製の高性能ターミナルで週100万DL、10並列 Claude Code も安定動作するが、IDE の視覚的利便性は得られない
  • Claude Code の居場所は純粋ターミナル / VS Code 拡張 / Antigravity の3択で、開発スタイルに応じて選択する
  • Nano Banana は Claude Code のスキルとして統合可能な画像生成モデルで、テキスト主体の Claude を補完する
  • Antigravity を「Claude Code のホスト」として使う構成は、Google のエージェント基盤を活用しつつ Anthropic のコーディング能力を主軸に据える柔軟なアプローチ

参考