moomoo証券(ムームー証券)が2026年3月13日、国内主要ネット証券としては業界最速級となる米国株APIトレードサービス「moomoo OpenAPI」の提供を開始した。個人投資家が自作プログラムで米国株のリアルタイムデータ取得から自動売買までを実行できるようになる。

moomoo OpenAPI とは

moomoo OpenAPIは、プログラムを通じて米国株取引を自動化できるAPIサービスだ。Nasdaq上場企業であるFutu Holdings傘下のmoomoo証券が提供しており、世界2,900万人以上のユーザーを支えるグローバルな技術基盤をベースにしている。

なお、moomoo OpenAPIの対応市場は米国株、香港株、中国A株の3市場であり、日本国内株には対応していない。国内株のAPI取引が必要な場合は、後述するkabu STATION APIなど別のサービスを検討する必要がある。

これまで国内の個人投資家が米国株のAPI取引を行おうとすると、海外証券会社(Interactive Brokersなど)を利用する必要があったが、moomoo OpenAPIにより国内証券でも本格的なAPI取引が可能になった。

主な機能

リアルタイム相場データの取得

株価、板情報(オーダーブック)、約定データなどをリアルタイムで取得できる。取得したデータは独自の分析ロジックやダッシュボードに活用可能だ。

自動売買の実行

プログラムによる自動発注に対応しており、以下のような運用が可能になる:

  • 損切り・利確ルールの自動化: あらかじめ設定したルールに基づく自動決済
  • アルゴリズムトレード: 移動平均やRSI(相対力指数)などのテクニカル指標に基づく自動売買戦略
  • スケジュール売買: 特定の時間帯やイベントに連動した自動注文

バックテストとペーパートレード

過去の市場データを使った戦略検証(バックテスト)が可能。さらにペーパートレード(模擬取引)機能により、実際の資金をリスクにさらすことなく、戦略の動作確認ができる。

外部ツール連携

ExcelやGoogleスプレッドシート、自作のダッシュボードとのデータ連携もサポートしている。

対応開発環境

公式SDKが以下の言語で無料提供されている:

  • Python
  • Java
  • C#
  • C++
  • JavaScript

対応OSはWindows、macOS、Ubuntu、CentOSなど幅広い環境をカバーしている。

特にPythonでは、pipコマンドひとつで開発環境を構築できる:

1
pip install moomoo-api

データ分析や機械学習と組み合わせた投資戦略の構築がしやすい点が魅力だ。

差別化ポイント:機関投資家レベルのデータ

moomoo証券の強みである「大口投資家の動向」や「空売りデータ」もAPI経由で取得できる。通常、個人投資家がアクセスしにくいこれらのデータをプログラムから自動取得できるのは大きなメリットだ。

利用するには

moomoo証券の口座を開設し、OpenAPIの利用申請を行う必要がある。公式ドキュメントは以下で公開されている:

国内API取引の選択肢

これまで国内で株式のAPI取引を行う場合、主な選択肢は限られていた:

  • kabu STATION API(三菱UFJ eスマート証券、旧auカブコム証券): 国内株・先物・オプションのAPI取引に対応
  • 楽天証券 MarketSpeed II RSS: Excel連携による国内株の自動売買(米国株は非対応)
  • Interactive Brokers: 海外証券だが日本語対応あり、米国株API取引可能

moomoo OpenAPIは、国内証券で米国株に特化したAPI取引ができる点で新しい選択肢となる。

まとめ

moomoo OpenAPIの登場により、個人投資家がプログラムで米国株を自動売買するハードルが大きく下がった。Python SDKが提供されていることから、データ分析や機械学習との親和性も高い。米国株のアルゴリズムトレードに興味がある開発者にとって、注目すべきサービスだ。