Claude Code の作者自身が、自分のセットアップと使い方を 30 分にわたって公開した動画が話題になっている。東大の Claude Code 研究グループがその動画を解説するツイートを投稿し、注目を集めている。「プロンプトの巧さより設計が全てを決める」という主張が多くの共感を呼んでいるためだ。本記事では、そのツイートで紹介された 3 つのテクニックを解説する。
Claude Code の品質差が生まれる本当の理由
@sairahul1 のツイートでは、この動画を次のように紹介している。
The creator of Claude Code teaches more about vibe-coding in 30 minutes than most tutorials do in hours. Save this — it’ll change how you build forever.
多くのチュートリアルより深く「vibe-coding(感覚的・直感的な AI コーディング)」を学べると評されたこの動画は、88 万回以上の閲覧を記録している。
@ClaudeCode_UT(東大ClaudeCode研究所)はその内容をこう要約する。
Claude Code の品質差は「プロンプトの巧さ」じゃない
「計画→実行→検証の設計」で全部決まる
多くのユーザーが「良いプロンプトを書く技術」を磨こうとする一方、実は重要なのはワークフロー設計だという指摘だ。
3 つの核心テクニック
1. 計画モード(Plan Mode)で設計 → 自動実行で「1回で完了」
Claude Code には実装に入る前に計画だけを立てる「計画モード(Plan Mode)」がある。このモードを使って事前に実装方針を固めてから自動実行に切り替えることで、手戻りなく「1回で完了」を実現できる。
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一発で完了させる鍵は「実行前の設計品質」にある。計画モードで Claude にタスクの全体像と制約を正確に把握させ、問題点を先に洗い出すことが重要だ。
2. 間違いを CLAUDE.md に追記 → 同じミスをしなくなる
Claude Code は作業ディレクトリの CLAUDE.md を常時参照する。ここに「やってはいけないこと」「プロジェクト固有のルール」「過去に発生したミスとその解決策」を蓄積することで、Claude は同じ失敗を繰り返さなくなる。
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これは「Claude への指示書」というより「Claude が自分で参照する学習メモ」として機能する。ミスが起きるたびに CLAUDE.md を更新していけば、プロジェクト固有の知識が蓄積された AI になっていく。
3. 検証ループを入れるだけで品質 2〜3 倍
作者は動画内で、実装後に「動作確認 → 問題なければ次のステップ」という検証ループを組み込むだけで、品質が 2〜3 倍になると述べている。
具体的には、コミット前に以下のような確認ステップをワークフローに入れる。
- ビルドエラーがないか確認(
hugo --gcなど) - テストが通るか確認
- 期待した出力・挙動になっているか目視確認
Claude Code はデフォルトで「実装→次のタスク」と進もうとするため、ユーザー側が意図的に検証ゲートを設計する必要がある。
なぜ「プロンプトの巧さ」では不十分か
多くのユーザーがプロンプトを工夫することで Claude の出力精度を上げようとする。しかし、本質的な品質差は次の設計に依存している。
| 要素 | 出力品質への影響度(作者の評価) |
|---|---|
| プロンプトの文章力 | 低〜中 |
| 計画モードの活用 | 高 |
| CLAUDE.md の充実度 | 高 |
| 検証ループの有無 | 高 |
プロンプトは Claude に「今何をするか」を伝える。一方、ワークフロー設計は「どの順序で、何を確認しながら進めるか」を定義する。後者の方が品質への影響が大きい。これは人間のソフトウェア開発において、実装前に設計を固めることで手戻りを減らす原則と同じ考え方だ。
実践:CLAUDE.md ドリブン開発
作者の使い方を参考に、以下のサイクルを意識した開発フローが効果的だ。
- 新機能着手前: 計画モードで実装方針を確認し、問題点を洗い出す
- 実装中: Claude が想定外の行動をしたらその場で CLAUDE.md に追記
- 実装後: 検証ゲートをすべてパスするまで次に進まない
- 振り返り: セッション終了後、今日学んだルールを CLAUDE.md に追加
このサイクルを回すほど CLAUDE.md が育ち、次のセッションから Claude がより正確に動くようになる。
まとめ
Claude Code の品質を決めるのはプロンプトの文章力ではなく、計画→実行→検証の設計にある。作者自身がそう使っているという事実は重い。「なぜか上手くいかない」と感じているなら、まずは CLAUDE.md の充実と検証ループの導入から始めてみると良いだろう。
- 計画モードで事前設計をしっかり行う
- ミスを CLAUDE.md にフィードバックして学習させる
- 実装後の検証ゲートを省かない
この 3 つを意識するだけで、Claude Code の出力品質は大きく変わる。