「お買い物に、“ストーリー"を。」——MONOCO(モノコ)は、スタッフが3週間以上実際に使い込んで「使い惚れ」した商品だけを販売する、キュレーション型ECサイトです。大手ECとは一線を画すそのビジネスモデルと、創業からの歩みを紹介します。

MONOCOとは

MONOCO は、株式会社MONOCOが運営するオンラインセレクトショップです。インテリア、家電、ファッション、寝具、キッチン用品、健康・美容、食料品など幅広いカテゴリの商品を取り扱っています。

最大の特徴は独自の品質基準。バイヤーが商品を3週間以上実際に使用し、心から満足した「使い惚れ」アイテムだけをセレクトして販売しています。会員数は29万人を超え、300以上のブランドを取り扱っています。

サービスの特色

ストーリーテリングによる商品紹介

MONOCOの商品ページは、単なるスペック表示ではありません。商品の魅力を「ストーリー」として伝えるコンテンツ型の構成になっています。大きな商品画像に独自のキャッチコピーを添え、使用シーンや開発背景まで丁寧に紹介しています。

キュレーションモデル

大手ECのように膨大な商品を並べるのではなく、厳選された商品だけを掲載するキュレーション型を採用しています。「数あるモノから選び抜き、ココロ動く体験を届ける」というコンセプトのもと、量より質を重視した品揃えが特徴です。

ブランディング・PR一体型プラットフォーム

MONOCOは単なる販売チャネルではなく、ブランディング・PR・セールスプロモーション・販売が同時にできるプラットフォームとして機能しています。メーカーのパートナーとして、商品の価値を再発見・再発信する役割も担っています。

便利な機能

  • シーンベース検索: GIFTS、HEALTHY、HOME、WORK、ENJOYなど、利用シーンから商品を探せる
  • 価格帯別検索: 1,000円未満〜30,000円以上まで、予算に合わせて絞り込み可能
  • 法人ギフト対応: 企業の贈答品ニーズにも対応
  • ギフトラッピング: プレゼント用のラッピングサービスあり
  • 月間TOP30ランキング: 人気商品がひと目でわかる
  • アウトレットセクション: お得に購入できるコーナーも用意

運営会社と創業ストーリー

会社概要

項目内容
会社名株式会社MONOCO(MONOCO, Inc.)
設立2012年4月
代表取締役社長柿山 丈博
所在地東京都港区南青山五丁目17番2号
事業内容EC事業、ブランディング・PR、セールスプロモーション企画、ブランド企画販売
関連会社株式会社VONDS(ランドセルブランド事業)

再起の物語

MONOCOの歩みは順風満帆ではありませんでした。2010年に大学在学中のプロジェクトとしてスタートし、2012年にフラッシュセール(期間限定の特売)形式でECサイトを立ち上げました。

しかし2014年11月、共同創業者による資金横領が発覚し、億単位の債務を抱える経営危機に陥りました。社員全員の解雇を余儀なくされるという壮絶な事態でした。

代表の柿山氏は妻と2人の協力者とともに、2015年1月1日に会社を再スタート。そこから現在の「ストーリーでお買い物を楽しむ」というコンセプトを確立し、29万人の会員を擁するサービスへと成長させました。

ビジョン:「たからものでいっぱいの人生」

MONOCOが掲げるビジョンは「たからものでいっぱいの人生」。ここでいう「たからもの」とは、物質的な商品だけでなく、家族、仲間、思い出、趣味など、人生を豊かにするあらゆる要素を指しています。

資金調達と投資家の変遷

MONOCOは創業以来、累計約6.1億円(約611万ドル)を15社の投資家から調達しています。

時期ラウンド投資家概要
2011年8月Seedサイバーエージェント・キャピタル最初の外部資金調達
2013年7月Series AKDDI Open Innovation Fund(運用: Global Brain)数億円規模。「au Brand Garden」出店、表参道ショールーム開設へ
2013年9月追加出資フジ・スタートアップ・ベンチャーズ(フジ・メディアHD子会社)フジテレビ番組とのコラボ・オリジナル商品開発を構想
2018年11月Corporate三陽商会発行済株式の16%を取得、取締役1名を派遣

このほか、ABC Dream Ventures(朝日放送グループHD系)やデジタルガレージなども出資しています。

KDDIとの提携ではauユーザー向けの販路拡大、フジテレビ系との提携ではメディア連動型コマースの可能性、三陽商会との提携ではアパレルブランドの価値訴求型コンテンツ化と、各パートナーとのシナジーを模索してきました。2014年の経営危機を経てもなお大手企業からの出資が続いている点は、MONOCOのビジネスモデルへの評価の高さを物語っています。

大手ECとの差別化

Amazon や楽天といった大手ECが「品揃えの豊富さ」や「価格の安さ」で競争する中、MONOCOはテーマ型コマースとして独自のポジションを確立しています。

  • 大手EC: 膨大な商品数、価格競争、アルゴリズムによるレコメンド
  • MONOCO: 厳選された品揃え、ストーリーによる訴求、人の目利きによるキュレーション

まとめ

MONOCOは「使い惚れ」という独自の基準で商品を厳選し、ストーリーとともに届けるキュレーション型ECです。経営危機からの再起という創業ストーリーそのものが、このサービスの「本物へのこだわり」を体現しているといえるでしょう。

大量消費の時代にあって、「本当に良いものを、じっくり選びたい」というニーズに応えるMONOCOのアプローチは、EC業界における一つの方向性を示しています。

MONOCO公式サイト: https://monoco.jp/