概要
エアギャップ攻撃は、インターネットや物理ネットワークから切り離された PC(エアギャップ機)に対し、電磁波・音響・光・熱・振動などの物理的な副次チャネルを介してデータを取り出す攻撃手法の総称。最後の砦と呼ばれた隔離環境に対しても、原理的にはデータ流出経路が成立し得ることを示す。
代表的なチャネル
- 磁気放射: CPU 負荷を変えて生じる低周波磁場で情報を変調(ODINI など)
- 音響: ファン回転数や HDD の音を変調
- 光: ディスプレイ輝度や LED の点滅
- 熱: 隣接機器の温度センサを介した極低速通信
- 電力線: 電源ライン経由の搬送波
ODINI の特徴
イスラエル・ベングリオン大学 Cyber Security Research Center が 2018 年に発表した ODINI は、CPU 負荷の制御で生じる低周波磁場を利用する。
- ファラデーケージで遮蔽された PC からもデータ送信が可能
- 低周波磁場はシールド材を貫通しやすい
- 概念実証では数百 bps オーダーでデータを送信できた
- 2020 年に IEEE Transactions on Information Forensics and Security に掲載
対策
- 振動・電磁・音響を含む物理シールドの多重化
- 機器周辺での磁場・電磁波・音響のリアルタイム監視
- 内部ネットワークの行動分析による感染初期検知(インストール経路の遮断)
関連ページ
- プロンプトインジェクション — 別軸の隠れ攻撃経路
- シャドー AI — 内部からの逸脱リスク
ソース記事
- エアギャップ攻撃 ODINI — CPU 磁気放射でファラデーケージを突破するマルウェアの全貌 — 2026-05-11