スキル活用ガイド
スキルは Claude Code の強力な機能ですが、プログラミングだけのものではありません。このガイドでは、非エンジニアの方でもすぐに活用できる実践例を紹介します。
スキルとは何か
スキルを一言で言えば、Claude に渡すレシピ帳です。
料理をするとき、毎回「材料は何が必要で、どの順番で…」と考えるのは大変です。レシピがあれば、手順に従うだけでいつも同じ品質の料理ができます。スキルも同じで、繰り返し使うプロンプトを手順書にまとめたものです。
❌ 毎回こう入力する:
「○○について、まず最新ニュースを検索して、次に主要プレイヤーを調べて、
市場規模を確認して、最後にレポートにまとめて…」
✅ スキルなら一言:
/market-research ○○
スキルの候補を見つけるコツ
「また同じプロンプトを書いてるな」と感じたら、それはスキルにする候補です。
スキルの使い方
基本操作
スキルは /スキル名 と入力するだけで呼び出せます。
組み込みスキルとカスタムスキル
| 種類 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| 組み込みスキル | Claude Code に最初から入っている | /commit, /help |
| カスタムスキル | 自分で作って追加する | /market-research, /meeting-notes |
組み込みスキルはそのまま使えます。カスタムスキルは、次のセクションで紹介する手順で自分で作ります。
非エンジニアでも使える活用例
以下は、プログラミングの知識がなくても活用できるスキルの例です。
1. 市場調査・ビジネス機会の発見
新規事業や個人開発のアイデアを探すとき、複数の角度から情報を集めて評価します。
Claude がやること: 技術トレンド、消費者の不満、規制動向、投資情報などを多角的に検索し、ビジネス機会をスコアリングしたレポートを作成
2. 記事テーマのリサーチ
ブログや技術記事のネタを探すとき、トレンドと読者ニーズを調査します。
Claude がやること: GitHub Trending、Hacker News、Reddit などから話題のトピックを収集し、記事テーマの候補を「新規性」「読者の関心度」「執筆の実現性」で評価
3. 競合分析(機能・価格比較)
製品やサービスの比較レポートを作成します。
Claude がやること: 主要製品の機能一覧、料金プラン、ユーザーレビューを調査し、比較表と各製品の強み・弱みをまとめたレポートを出力
4. 技術選定レポート
チームで使うツールやライブラリを選定する際の調査をまとめます。
Claude がやること: 候補ツールの機能比較、コミュニティの活発さ、ドキュメントの充実度、導入事例を調査し、推奨順位付きのレポートを作成
5. カンファレンス発表テーマの調査
登壇やプレゼンのテーマを探すとき、業界のトレンドと聴衆の関心を分析します。
Claude がやること: 過去の登壇資料、CFP(発表募集)の傾向、SNS での話題を調査し、テーマ候補を「新規性」「聴衆の関心」「差別化のしやすさ」で評価
自分のスキルを作ってみよう
フォルダ構造
スキルは 2 つの場所に置けます。
| 場所 | 範囲 | パス |
|---|---|---|
| グローバル | すべてのプロジェクトで使える | ~/.claude/skills/スキル名/SKILL.md |
| プロジェクト | そのプロジェクト内だけ | .claude/skills/スキル名/SKILL.md |
個人で使う汎用的なスキルはグローバルに、プロジェクト固有のスキルはプロジェクト内に置きます。
最小限のスキルを作る
例として、議事録作成スキルを作ってみましょう。
~/.claude/skills/meeting-notes/SKILL.md を以下の内容で作成します。
---
name: meeting-notes
description: 会議の議事録を作成する
argument-hint: <会議名>
---
# 議事録作成
以下の手順で議事録を作成してください。
## 手順
1. ユーザーから会議の内容(メモ、録音テキスト等)を受け取る
2. 以下の形式で整理する:
- **日時**:
- **参加者**:
- **議題**:
- **決定事項**: (箇条書き)
- **アクションアイテム**: (担当者・期限付き)
- **次回予定**:
3. 曖昧な表現は明確にし、アクションアイテムには必ず担当者を付ける
これだけで /meeting-notes スキルが使えるようになります。
発展: references/ で判断基準を分離する
スキルが複雑になってきたら、判断基準や検索パターンを別ファイルに分離すると管理しやすくなります。
market-research/
├── SKILL.md ← ワークフロー(実行手順)
└── references/
├── evaluation-framework.md ← 評価基準(スコアリング軸)
├── search-strategy.md ← 検索戦略(どのソースを調べるか)
└── market-analysis-patterns.md ← 分析パターン
SKILL.md にはワークフロー(何をどの順番でやるか)だけを書き、詳細な評価基準やパターンは references/ に置きます。こうすることで:
- SKILL.md が読みやすく保たれる — 手順の全体像がすぐわかる
- 判断基準だけを更新できる — ワークフローを変えずに評価軸を調整
- Claude の精度が上がる — 情報が整理されているほど正確に動く
スキル設計のコツ
手順書は 500 行以内に収める
SKILL.md が長すぎると、Claude のコンテキストを圧迫します。手順書は簡潔に保ち、詳細は references/ に分離しましょう。
判断基準は references/ に分離する
「何をやるか」と「どう判断するか」を分けると、スキルの保守性が上がります。
SKILL.md → Phase 1: 情報収集 → Phase 2: 分析 → Phase 3: 評価 → Phase 4: レポート
references/ → 具体的な評価軸、検索パターン、スコアリング基準
検索クエリは多角的に設計する
リサーチ系のスキルでは、1 つの角度だけでなく複数の視点から検索することで、より信頼性の高い結果が得られます。
❌ 検索が少ない(3-4回):
「○○ 市場規模」「○○ トレンド」「○○ 企業」
✅ 多角的に検索(10回以上):
技術トレンド / 消費者の不満 / 規制・政策変更 /
投資動向 / 学術研究 / SNS での評判 / 求人動向
さらに詳しく
スキルのファイル構造や技術的な仕組みについては、拡張機能 を参照してください。